思考実験「エレベーターの男女」を説明します

思考実験・パラドックス

こんにちは。西野です。

今回はエレベーターの男女という思考実験を説明していきます。
エレベーターの男女を簡単に説明すると
「エレベーターに2人乗ってて、最初に男性が降りてきたら、二人目は女性の確率が66%です」
っていう思考実験です。

あなたは今、こう思いませんでしたか?

いや、そんなわけなくない?
先に降りた人の性別とか関係なく、確率は50%でしょ!

思いますよね?
私もそう思います。
でも理論上66%になるんです。
直感と反する思考実験、エレベーターの男女について説明していきます。

思考実験「エレベーターの男女」とは?

エレベーターの男女」について改めて問題と前提条件を見てみましょう。

【問題】
エレベーターに2人の人が乗っています。
男性が降りてきて、残っている1名が女性である確率は何%でしょうか。

【前提条件】
男女比は1:1とします。

さっきも言いましたけど、直感では確率50%な気がします。
先に降りた一人目の性別は、残っている二人目の性別とは関係がないはずです。
でも実際には、関係しているんです。

男女をグループで考える

男女で考えると、二人組は以下の4パターンがあります。
先に書いてある方をエレベーターに最初に乗った人の性別としましょう。
①男・男
②男・女
③女・男
④女・女

男女比が1:1の世界ですので、存在する確率は全グループで同一です。
①男・男 25%
②男・女 25%
③女・男 25%
④女・女 25%

エレベーターの扉が開いて、最初に男性が降りてきています。
ここで大事なポイントです。
⚠エレベーターに最初に乗った人が、先に降りるとは限らないですよね。
ですので、男性が降りて来た時、わかっているのは「少なくても1人は男性」ということだけです。
その場合【④女・女】の可能性だけが無くなります。

残っているのは
①男・男
②男・女
③女・男
の3パターンです。

男性が降りたので、二人目の可能性としては【男・女・女】が同確率(各33%)。
ということは残っている1人は「女性の可能性が66%(3分の2)」です。

数学者たちを混乱させたモンティ・ホール問題

この「エレベーターの男女」という思考実験、条件付き確率という考え方になります。
条件付き確率で有名なのは、モンティ・ホール問題。モンティ・ホール問題は、数多くの数学者達が間違えてしまったことで有名です。

「彼女の解答は間違っている」との約1万通の投書が殺到し、本問題は大議論に発展した。
(中略)
投書には、1000人近い博士号保持者からのものも含まれていた。

ウィキペディア「モンティ・ホール問題」より引用

それだけ条件付き確率は、人の頭を混乱させるのでしょうね。

では今回はこの辺で。

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